特定技能・自動車整備分野
特定技能ビザで働くことができる14業種の1つに自動車整備分野があります。自動車整備分野は自動車の点検整備を行うことにより、自動車の安全・環境性能の維持に係る基幹的役割を担い、国民生活に不可欠な分野でありますが、自動車整備士を志す若者の減少に加え、高齢の自動車整備士の引退が始まりつつあり、深刻な人手不足の状態にあります。 5年後において1万3,000人程度の人手不足が生じると推計されており、一定の専門性・技能を有し、その能力を用いた自動車整備に従事する外国人を受け入れることで、自動車整備要員の確保を実現し、当該分野の基盤を維持し発展させていくため、特定技能1号により外国人を受け入れることができるようになりました。なお、自動車整備分野においては特定技能2号での受け入れは定められていません。
以下に、特定技能1号の自動車整備分野における要件や該当する職務内容等を説明していきます。
なお、特定技能制度の全体的な内容、特定技能1号・2号の要件や違いについては、「特定技能1号・2号とは?」のページをご参照ください。
「特定技能1号・自動車整備分野」要件
特定技能1号・自動車整備分野において要求される要件には、「技能水準」と「日本語能力」があります。
技能水準としては国内外で行われている「自動車整備特定技能評価試験」または「自動車整備士技能検定試験3級」に合格する必要があります。
また、日本語能力に関しては「国際交流基金日本語基礎テスト」又は「日本語能力試験(N4以上)」の合格が必要です。
なお、自動車整備職種の技能実習2号を良好に修了している方については、技能水準・日本語能力の試験は免除されております。
技能水準
✤特定技能1号・自動車整備分野に求められる技能水準は以下です。
(1)自動車整備特定技能評価試験または自動車整備技能検定試験3級の合格。技能評価試験内については日本自動車整備振興会連合会のページでご確認ください。
◆なお、自動車整備職種の技能実習2号を良好に修了している者は、上記の要件は免除されます。
日本語能力
✤特定技能1号・自動車整備分野に求められる日本語能力は以下です。
(1)国際交流基金日本語基礎テスト又は日本語能力試験(N4以上)。
◆なお、自動車整備職種の技能実習2号を良好に修了している者は、上記の試験は免除されます。
「特定技能1号・自動車整備分野」職務内容
特定技能1号・自動車整備分野において行うことができる職務内容は、自動車の日常点検整備、定期点検整備、分解整備です。
併せて、当該業務に従事する日本人が通常従事することとなる関連業務に付随的に従事することは差し支えないとされています(整備内容の説明及び関連部品の販売,清掃等など)。
職務内容
✤特定技能1号・自動車整備分野における職務内容。
(1)自動車の日常点検整備、定期点検整備、分解整備。
(2)上記に加え、日本人が通常従事するような関連業務を付随的に行うこと(整備内容の説明及び関連部品の販売,清掃等)。
◆なお、特定技能においては、地方運輸局長から認証を受けた自動車分解整備事業場であって、対象とする装置の種類が限定されている事業場や、対象とする自動車の種類が二輪自動車のみの事業場における業務も、自動車整備分野の業務に該当します(※技能実習においては、地方運輸局長から認証を受けた自動車分解整備事業場であって、対象とする装置の種類が限定されていない事業場での作業でなければなりません。また、対象とする自動車の種類が二輪自動車のみの自動車分解整備事業場は除くものとするとされています)。
受入れ機関・人数等
自動車整備分野において特定技能1号の外国人を受け入れることができる機関は、以下の要件のいずれにも該当している必要があります。
(1)道路運送車両法・第78条第1項に基づき地方運輸局長から認証を受けた事業場を有すること。
(2)国土交通省が設置する自動車整備分野に係る特定技能外国人の受入れに関する協議会の構成員であること(初めて特定技能外国人を受け入れる場合には、受け入れた日から4月以内)。
(3)前号の協議会に対し、必要な協力を行うこと。
(4)国土交通省が行う調査又は指導に対し、必要な協力を行うこと。
(5)登録支援機関に支援計画の全部の実施を委託する場合には、委託する登録支援機関が上記の(2)(3)(4)に該当し、1級又は2級の自動車整備士の技能検定に合格した者又は自動車整備士の養成施設において5年以上の指導に係る実務の経験を有する者が置かれていること(※道路運送車両法第55条第1項の技能検定、および同条第3項に規定する養成施設)。
受け入れ人数については、事業所ごとにおいて特定技能1号・自動車整備分野の外国人を受け入れることができる人数に制限はありませんが、自動車整備分野における外国人材すべての受入れ人数としては、向こう5年間で最大7,000人を見込んでいます。これを向こう5年間の受入れの上限として運用する方針です。
なお、特定技能1号の外国人を自動車整備分野に従事させるため、派遣し、派遣された者を受け入れることはできません(派遣は不可。直接雇用のみ)。
協議会への参加
特定技能1号・自動車整備分野により外国人を受け入れた場合には、当該外国人の受け入れから4ヵ月以内に、国土交通省が設置する自動車整備分野に係る特定技能外国人の受入れに関する協議会に加入する必要があります。協議会に加入後は、協議会に対して必要な協力を行うなどしなければなりません(登録支援機関に支援の全部を委託した場合には、登録支援機関も加入が必要です)。
協議会の加入に関しては、国土交通省のサイトをご参照ください。
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_SSW.html
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